2021/02/16 8:18 快晴の富士

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2021/02/16  君よ、春が来るのだ。

『生れ出づる悩み』より

君よ、春が来るのだ。

冬の後には春が来るのだ。

君の上にも確かに、

正しく、

力強く、

永久の春がほほえめよかし・

僕はただそう心から祈る。

『生まれ出づる悩み』有島武郎 著 

(1918年4月、大阪毎日新聞、東京日日新聞(今の毎日新聞)連載中、作者病気中断のため、有島武郎著作集に結末までが収録された。)

より、最後の一小節をご紹介しました。

有島武郎は、その空想的社会主義思想の基に狩太町字有島の農地を小作人に無償で解放しました。

私はその狩太町(現ニセコ町)の出身です。

そして、この『生まれ出づる悩み』のモデルと言われる木田金治郎画伯のことを、

美術担任だった川鰭(かわばた)定明先生に教わりました。

岩内町という隣町にいる木田画伯に、会いに行けるという事になったのですが

残念ながら、木田画伯が身体を悪くしたということで逢えなくなってしまった。

型に嵌まった絵しか書けなかった私に、

川鰭先生はきっとその自由奔放とも言われる画風を見ておけと言うことだったんでしょうか。

でも、画伯の絵を見ぬままに、高校で美術部で絵画制作をしていましたが

有る事があって、卒業してからは絵を描かなくなりました。

私は一切、絵を描かなくなったので有る。

その事のことは、何れ、何処かでお話しする機会があれば。

さて、その後、

私の人生は、まさに北斎の「神奈川沖浪裏」の如し

いや、人生という波は高みよりはその底の方が荒れていたし、その時間も長かった。

そんなことは兎も角、どん底にいた時

この有島武郎の『生まれ出づる悩み』に私は随分勇気を貰った。

私は、この言葉にどれだけ励まされてきたであろう。

やんごとなき理由により、土方をしなければならなかった時

やんごとなき理由により、長期に会社を病休しなければならなかった時

やんごとなき理由により、妻と別れなければならなくなった時

やんごとなき理由により、会社を畳まなけれならなかった時

やんごとなき理由により、病魔に冒され、大きな手術をしなければならなかった時

そして、今、鎌倉から富士を見ながら、

明日に死すとも、微笑んでこの世を去る気持ちでいる

(つもりだけれど、ジタバタするかも)。

やるべき事はやった。

やれないことも沢山あった。

だけど、23歳の時、余命数ヶ月と宣言されてから

もう四十年以上も生き長らえることが出来たのだ。

その間、何度もこの詩に、よって救われた。

『君よ、春が来るのだ。

冬の後には春が来るのだ。

君の上にも確かに、

正しく、

力強く、

永久の春がほほえめよかし・

僕はただそう心から祈る。』

1918年に刊行されてから今年は102年目です。

2021/02/16 17:50

今日の新型コロナ感染状況(それにつけても検査数の少なさよ!

[2021/2/16 22時30分]国内新型コロナ新規感染者数:1,308人、国内総感染者数:419,765人、累計死亡:7,157人

累計死亡者数(2/15):①東京都1137人、②大阪府1058人、③北海道640、④神奈川県609人、⑤兵庫県483人、愛知県482人、埼玉475人、千葉351人

国内重症者658人(14日)、668人(14日)前日比-10人、PCR検査数12,968件/日(2/14)検査数が非常に少ない、死者数73人(2/15)前日比+35人

昨日の新型コロナ感染状況

[2021/2/15 20時30分]国内新型コロナ新規感染者数:965人、国内総感染者数:418,458人、累計死亡:7,055人

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