ファイブアラ(5-ALA)が新型コロナウイルスに強い感染抑制効果を持つ事を発見!
長崎大学とネオファーマジャパンは、
新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対して
「5-アミノレブリン酸(5-ALA)」が強い感染抑制効果を持つ事を発見しました。【出典:長崎大学ホームページ】
これはサプリメントとして市販されている「ある物質」が新型コロナウイルスの増殖を100%阻害するとの研究結果です。
2021年2月8日、国際学術誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」に正式に掲載されました。
タイトルは
「5-amino levulinic acid inhibits SARS-CoV-2 infection in vitro
『5ーアミノレブリン酸』が新型コロナウイルス感染を阻害する。」
「5-アミノレブリン酸」とは通称「5(ファイブ)-ALA(アラ)」と呼ばれている天然のアミノ酸です。
長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 北 潔 教授の研究チームは、 新型コロナウイルス感染症の治療薬の実用化に向け研究を進め、
試験管内で一定量以上の「5-ALA」を投与するとウイルスの増殖が完全に抑制されることを確認したと発表しました。
長崎大学・北潔教授:
「おそらく効くだろうとは思ってましたけど、ある一定濃度以上では本当に100%増殖を阻害する。これだけきれいなデータが出るのは驚き」
「試験管の中では、もう完全にある一定の濃度以上では、100パーセント増殖を抑えるんです。何度、試験をしても、その再現性も非常にいいんです」
「この中に本当に大切なものが入っていて、これが多くの人を新型コロナから予防したり、救ったりできます。できるだけ早く実現したいと思っています」
「これをもう見つけたからには、(広めることが)我々の義務だろう」
「5-ALA」は赤ワインや納豆などの発酵食品に多く含まれていて、もともと私たちの体の中でも日々作られているため安全です。
代謝を上げることからサプリメントとしても市販されており、手軽に摂取することができ、既に安全性が確認されています。
私たち人間の体内にあるアミノ酸の一種で、がんの治療やサプリメント、化粧品などにも使われています。
「アミノ5レブリンALA(5-ALA)」と言う名前で密林で売っていましたが、今は正規ルートでは買えないようです。
研究では「5-ALA」が新型コロナウイルスの増殖を抑制する「治療効果」のほか、感染を阻害する「予防」にも有効である可能性が示されたとしています。
長崎市で人への臨床試験も始まっていて、
5-ALAは8つ集まると「PPIX」=「プロトポルフィリンIX」という物質になります。
これが鉄と結合すると「Heme」=「ヘム」になります。
「ヘム」は新型コロナウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」に結合します。
「ヘム」が付いた状態だと、ウイルスは細胞に侵入することができなくなります。
そのため、体内でウイルスが増殖するのを防ぐことができるのです。
2021年2月4日からは長崎大学病院で、患者に5-ALAを投与する人への特定臨床研究が始まりました。
軽症または中等症の患者50人に投与する予定で、早期の実用化を目指します。
早ければ来月末にも新型コロナ患者の治療に活用される可能性が出てきています。
さて、ではあのアビガンはどうなったの?
昨年、12月21日読売新聞(電子版)は、「アビガンの効果『確認するのは難しい』、
審議会部会で継続審議…承認時期の見通し困難」との記事を配信しました。
一時期は新型コロナの治療薬として期待する声があったアビガンですが。
《厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は
昨年、12月21日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認申請が出されている抗ウイルス薬「アビガン」について、
現時点では判断できないとして継続審議とすることを決めた》
「強引な議事運営は困る」
読売新聞の記事から、厚労省や審議会の専門家は「石橋を叩いて渡らなかった」と理解した方もおられるかもしれない。
国は安全を最優先にしている──?!。
アビガンの承認に関しては、朝日新聞が消極的な姿勢を明らかにしていた。
昨年、10月30日の朝日新聞朝刊に掲載された社説「コロナ治療薬 検証に堪え得る審査を」では
『承認にあたっては有効性と安全性両面からの厳格な審査が求められる。
スピード感は大切だが、スケジュールありきで進めるべきではない』
『アビガンは6年前に新型インフルエンザ治療薬として承認された。
(略)
今回の治験や臨床研究では、新型インフル向けに定められた用量・用法に比べ、1日の服用量は多く、投与の期間も長かった。
総量が増えるぶん、安全性には一層の配慮が必要だ』
もっとも、厚労省の薬事行政に詳しい関係者からは、
「報道から受ける印象とは異なり、審議会における実際の議論は『承認すべき』という意見も決して少なくなかったのです」
と指摘する。
「『薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会』が議論を積み重ねてきましたが、承認を出してもおかしくない雰囲気になったことは事実です。
ところが厚労省の担当者が『強引な議事運営は困ります』と、承認させないよう釘を指してきたのです」
何しろ慎重な姿勢を示したこの朝日新聞の記事のコピーを、厚労省の担当者が審議会のメンバーに配っていたという証言もある。
結果、第二部会は「現時点で得られたデータから、アビガンの有効性を明確に判断することは困難」と結論付け、継続審議とすることを決めたのでした。
アビガンはデータが足りないから承認しないが、
ワクチンはデータが少なくとも特例を認めるし、
場合によっては海外の事例を参考にするから問題ないというわけだ。
こうした厚労省の姿勢を、「矛盾していると言わざるを得ません」と指摘する人もいる。
アビガンは、少なくとも新型インフルエンザの治療薬としては承認された“実績”があります。
動物実験で胎児に奇形を起こすという副作用も明らかになっており、妊娠中や授乳中の人にアビガンを投与してはならないという対応策も決まっています。
どうして、厚労省はアビガンを“目の敵”にするのだろうか。
「1つは、アビガンの認可は薬系技官の許認可権限事項であり、責任をとらされるのは自分たちで、自分たちが進めてきたもの以外は認めたくない。
外部の一切の介入を許さないという彼らに強い自負があるからでしょう」
もう1つは、富士フイルム富山化学が製造を行っていることが大きいという。
「同社の前身である富山化学工業は1930年、富山化学研究所として創立しました。
61年には当時の東証と大証の2部に上場を果たし、2002年には大正製薬と資本・業務提携を行いました。
そして2008年に富士フイルムホールディングスの連結子会社となり、18年に完全子会社化したという経緯があります。
大手の製薬会社と比較すると“新参者”であり、厚労省への影響力もありません」
更にネット上などで「厚労省の天下りを受け入れていないから、承認してもらえない」という指摘が散見される。
今回の承認見送りで、そうした声が更に強くなるのかもしれない。
ちなみに関係者によると、「継続審議と言えば聞こえがいいが、実質的には承認しないという意味合いが強い」という。