さて今日は何の日か
リメンバー・チェルノブイリ・デー(4月26日記念日)
1986年(昭和61年)4月26日午前1時23分(モスクワ標準時)、旧ソ連のウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所で、大爆発事故が発生しました。
この日はチェルノブイリの悲劇を忘れないための日です。
チェルノブイリ原発はソ連が独自に設計開発した黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉原子力発電所です。
稼働していた4つの原子炉のうち4号炉が炉心溶融(メルトダウン)の後、爆発した。
この爆発により大量の放射能が周辺の地域に撒き散らされて史上最悪の原発事故となりました。
2人が即死、放射能被爆で28人が死亡しました。
放射性物質の拡散により、周辺30kmの住民が避難。
数十年間に及ぶ地球規模の汚染が心配され、事故後、欧州では放射能パニックが起こりました。
破壊された4号炉は、構造物で囲って封じ込めることになりました。
この構造物は「石棺」と呼ばれ、工事は5ヶ月で完了しました。
しかし、それで終わらなかった。
コンクリート製のこの構造物は、放射能の影響もあって耐用年数が30年と短い。
それで、新たな巨大シェルター計画が国際コンペで決定し、何度もの延期をしながら
2019年7月10日、正式に稼働しました。
シェルターの総工費15億ユーロ(約1830億円)は、欧州復興開発銀行(EBRD)が立ち上げ、
45か国が後援した特別基金によって賄われました。
高さは108メートルで、仏パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)をすっぽり覆うことができ、重量は3万6000トンです。
EBRDによると、ドームは竜巻にも耐え、100年間は持ちこたえるように造られているといいます。
2016年に設置されたこのシェルターは、事故直後に急造された閉じ込め設備(いわゆる石棺)を完全に覆うものです。
30年経って、チェルノブイリは新たな局面に入ったと言われています。
このチェルノブイリ原子力発電所事故以来、最も深刻な原子力事故となったのが福島第一原子力発電所事故です。
国際原子力事象評価尺度(INES)において、7段階レベルのうち、当初はレベル5に分類されたが、のちに最上位のレベル7(深刻な事故)に引き上げられました。
なお、レベル7に分類されている事故は、チェルノブイリ原子力発電所事故と、福島第一原子力発電所事故の2つのみとなっています。
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