Angela Merkel Photo: Presse- und Informationsamt der Bundesregierung

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メルケル首相の「魂の演説」を!

今日はメルケル首相の演説(2題)をご紹介します

2020年12月9日、メルケル首相が連邦議会で演説しました。

とても胸を打つ演説でした。

日本の首相がこんな演説をするのを私は聞いたことがない。

というより、この自公民政権には国民に寄り添うなんていう発想がまるでないのだろう。

何せ、選挙初出馬の第一声で「下々の・・・」と聴衆に向かって言ったという元総理がいたという自民党だから。

「祖父母との最後のクリスマスにしないで」

各国メディアが「これまでで最も感動的な演説」と絶賛しています。

コロナ禍で見せた人間味あふれるリーダーシップぶりを見せたメルケル首相です。

それに比べて、

情けない、この国の首相は!

メルケル首相の「魂の演説」を聞け!「勝負の一週間」で浮き彫り、菅首相と雲泥の差

引用:【JCASTニュース 「DAILYSUN(NEWYORK)」】井津川倫子氏の記事より抜粋

多くのメディアが、これまでで一番「emotional」(感情のこもった、感動的な)だったと評した

メルケル首相のスピーチの中から、特に印象に残ったフレーズをご紹介しましょう。

I am sorry. I really am sorry from the bottom of my heart
(ごめんなさい、本当に、心の底から申し訳ないと思っています)

このフレーズは、胸の前に手を合わせて前屈みになりながら、

声を絞り出すようにして発していて、飲食店の営業禁止や国民に犠牲を強いることに対して

心の底から詫びる姿勢が痛いほど伝わってきました。

さらに、一年でもっとも盛り上がるクリスマス前の時期に制限を強いることが、

いかにつらいことかと理解を示しつつ、それでも「一日に590人もの命」が奪われているという状況は

「That is unacceptable in my view」(私の価値観として受け入れられない)

と、きっぱり。

クリスマスまでになんとか感染を抑えるために、

「この一週間、人と会うのを制限してください!」と「勝負の一週間」への協力を訴えました。』

どうですか?皆さん。

国民に我慢を強いるのにお詫びするんですよ。

一国の首相が。

勝負の3週間と宣いながら、何の具体的な手も打たず、

Go To〜でコロナが拡散してしまう事に何のためらいもなかった何処かの首相とは雲泥の差。

しかも、国民には3密を避けろと言いながら、

「Go To トラベル」の全国一斉停止を発表した直後に

首相自ら、芸能人とのステーキ会食をやってしまうのだから

呆れ果てる。

会食のメンバーは、二階幹事長ら、自民党幹部だけではなかった。

出席者は、福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長、俳優の杉良太郎さん、

さらに、政治評論家に別室にいたというタレントのみのもんたさんら8人ほど。

14日、GoToトラベルの全国一斉停止を発表し、国民に協力を呼びかけた、わずか1時間半後の会食。

街からも、さまざまな声が上がっている。

20代「国民には制限かけるのに、自分は行っちゃうんだ」って

ニコニコ生放送で「ガースーです」と言った同じ日、メルケル首相は国民に厳しい感染対策が必要な理由を情熱的に説いていた。

(12月9日、ベルリンの連邦議会で)【出典:Hannibal Hanschke-REUTERS及びニコニコ生放送、いずれもNewsweek12月15日より】

では、ここから、2020年3月18日の演説を

和訳は

有限会社イーズ 様のホームページから転載させていただきました。

有限会社イーズ
〒111-0053 東京都台東区浅草橋1丁目19-10 PF浅草橋ビル 5F

引用先:イーズ未来共創フォーラム

寄り添う力~メルケル首相のスピーチ

Photo by Tobias Koch Some Rights Reserved.

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Angela_Merkel_(Tobias_Koch).jpg

『国民の皆さん

現在、コロナウイルスは我が国の日常生活を著しく変えています。

私たちにとって、「ふつうであること」、「ふだんの暮らし」、「社会的なつながり」――

こうしたすべてが、これまでにない試練に直面しています。

何百万人もの方々が仕事に行くことができず、子供たちも学校や幼稚園に通うことができません。

劇場や映画館、商店も閉鎖されています。

しかし最も辛いのは、こんなことがなければ当たり前だった、みんなと会うことができなくて寂しい思いをしていることではないでしょうか。

このような状況では当然ながら、誰もがこの先について、多くの疑問と不安を抱えています。

本日、私がこのように異例な形で呼びかけていますのは、この状況において、

首相である私と連邦政府の全職員が何を指針としているかを皆さんにお伝えしたいからです。

これは、「開かれた民主主義」の意味することの一端です。

つまり、政治的決断を透明化し、それを説明することです。国民の皆さんにご理解いただくために、

私たちの行動が正当であることをできる限り説明し、伝えるということです。

国民の皆さんが、この問題が「自分自身の」課題であると心から理解するならば、私たちはこの試練を乗り越えられる、と私は確信しています。

それでは申し上げます。

この状況は深刻です。

どうか、深刻であることをしっかりと理解してください。

東西ドイツ統一以来、いいえ、第二次世界大戦以来、

私たちが連帯意識をもって行動することがこれほど大事となる試練は、わが国にはありませんでした。

この大流行の中、現在私たちがどういう状況にあるかについて、

そしてこの国の皆さんを守るために、さらに、経済的、社会的、文化的な影響をできるだけ抑えるために、

連邦政府及び国家レベルで行っていることについて、説明したいと思います。

一方、だからこそ皆さんが必要だということ、そして皆さん一人一人が力になれることについてもお伝えしたいと思います。

この大流行に関すること、またそれについて私が申し上げることのすべては、

連邦政府がロベルト・コッホ研究所の専門家、その他の科学者たち、及びウイルス学者たちと継続的に行っている協議にもとづいています。

世界中でこれまでにないほど徹底的な研究が行われていますが、コロナウイルスの治療法も、ワクチンもまだありません。

こういう状況である以上、またその状況が私たちのあらゆる行動の指針となる以上、大事なことはたった一つです。

ウイルスの蔓延を遅らせ、増加曲線を数カ月間にわたってなめらかにし、時間を稼ぐこと。

その時間を使って、研究団体が治療薬やワクチンを開発することができます。

そして何より、感染症を発症した人々が可能な限り最善の治療を受けられようにすることができます。

ドイツには優れた医療制度があります。

世界でもトップクラスでしょう。

これについては安心していただけます。

しかし、極めて短い間に数えきれないほどの患者さんたちがウイルス感染で重症化して入院すれば、病院も完全に為すすべを失ってしまうでしょう。

これらは単なる統計上の抽象的な数ではありません。

お父さん、おじいさん、お母さん、おばあさん、あるいはパートナー。人々のことなのです。

そして、わが国はそれぞれの命、それぞれの人を大事にする共同社会です。

まず初めに、医師、看護師、またそのほかの役割で病院に勤務している方々、そして医療機関全般で働いている皆さんに申し上げます。

あなた方は、私たちのためにこの戦いの最前線に立っておられます。

患者さんを診察するのも、ウイルスの感染症状が時に深刻化する様子を見るのも、あなた方が最初です。

来る日も来る日も仕事に戻って、そこにとどまって人々を救ってくれています。

驚異的な仕事をしてくださっています。

心の底からお礼を申し上げたいと思います。

そこで、私たちはドイツ内へのウイルスの進行速度を抑えることを目指します。

そしてこれは絶対に重要なことですが、何より優先して次のことを重点的に行ってください。

できる限り、家の外での生活を自粛することです。

もちろん、バランス感覚を持って、です。

国の機能は継続しますから。言うまでもありませんが、サプライチェーンはずっと保証します。

そして、できる限りの経済活動も保ちたいと考えています。

しかしながら、今は、人々を危険にさらしかねないあらゆるもの、

個人だけでなく社会にも損害を与えかねないあらゆるものを減らさなければなりません。

一人の人が他の人に感染させるリスクを極力抑制しなければなりません。

すでにどれほど大きな規模の制限を行っているかということを承知しています。

イベントや見本市、コンサートはもう行われていません。

学校や大学、幼稚園は当面の間休校もしくは休園です。

公園で遊ぶこともできません。

州と国家が合意した閉鎖は、私たちの暮らしに、さらには民主主義のあり方という観点からも、

どれほど踏み込んだものであるかを承知しています。

こうした制限は、連邦共和国としてはかつて経験したことのないようなものです。

はっきり申し上げて、私のように、旅行の自由や移動の自由といった権利を苦難の末に勝ち取った者にとって、

こうした制限が正当化されるのは、それらが絶対に不可欠な場合だけです。

民主国家にあって、こうしたことはけっして安易に行われるべきではありませんし、あくまで一時的であるべきです。

しかし、命を救うためには、今こうした制限が不可欠なのです。

そのため、今週初めより国境検問を一層強化し、特に重要ないくつかの近隣諸国からの入国制限を実施しています。

事態はすでに、経済、大手企業にとって、中小企業、商店、レストラン、フリーランサーにとっても、非常に厳しい状況です。

これからの数週間でより一層厳しくなることでしょう。

2020/12/15pm4:30

確信を持って申し上げます。

連邦政府は、経済への打撃を緩和するために、とりわけ雇用を守るために、できる限りのあらゆることを行っています。

皆さんの会社とそこで働く方々がこの困難な時を乗り切れるために必要なことは、何であっても行うことができますし、行うつもりです。

食料品の供給については、常に確保されているので安心してください。

スーパーの棚が空になる日があったとしても、翌日には補充されます。

スーパーに買い物に出かける皆さんに申し上げたいと思います。

まとめ買いもわかります。いつだってまとめ買いは道理が通っていますから。

しかし、理にかなった範囲でのみです。

あたかも明日がないかのように、パニック買いするのは無意味ですし、結局のところ、まったく連帯していないことを示すだけです。

次にお礼を申し上げたい方々は、ほとんど感謝されることのない少ない方々です。

スーパーでレジ係をしている方々、品出しをしている方々、

こうした方々の仕事は、現時点で行われている仕事の中でも最も大変な仕事の一つで、現在も働いておられます。

町の人々のために、そして私たちが暮らしていけるように、出勤し続けてくださり、ありがとうございます。

それでは、現在私が最も急務であると考えていることについて話をさせてください。

ウイルスの急すぎる拡大を防ぐための「最も効果的な手段」がうまくいかなければ、国が講じる対策はすべて無駄になってしまうでしょう。

その手段とは、私たちのことです。

私たちの誰もが差別なくウイルスに感染する可能性があります。

ですから、私たち一人一人が力を貸さねばなりません。

何よりもまず、今大事なことを真剣に受けとめることです。

パニックにはならないでください。

そして、「どうせ他人は関係ない」など、一瞬たりとも考えないでください。

失われてもよい人など一人もいません。

一人一人が大事であり、皆が力を合わせる必要があるのです。

これこそが、大流行によって如実に認識させられることです。

私たちは皆、いかに脆弱であるか、いかに他人の思いやりある行動に依存しているか、ということです。

そして、最終的には、協調行動を取ることによって、自分たちを守ることができる、

そして、お互いを勇気づけたり支え合ったりすることができるということです。

一人一人が大切なのです。

このウイルスの拡大を人生で避けられない現実として受け入れざるをえない運命なのだ、というわけではありません。

私たちには闘う手段があります。

相手のことを考えて、お互いに安全な距離を保つ必要があります。

ウイルス学者たちが明確なアドバイスをくれています。

握手はやめましょう。

手洗いは頻繁にそして徹底的に行ってください。

他の人の距離を少なくとも1.5メートル保ってください。

できたら高齢者との接触は一切避けるべきです。

リスクがとりわけ高い人々だからです。

これはかなりの要求だということは承知しています。

状況が厳しい時こそ、お互い一緒に居たいものです。

そばに居て、お互いに触れ合うことは愛情のしるしです。

しかし今は、まったく逆の行動を取らなければなりません。

誰もが理解しなければならないこと、それは私たちが相手を大事にする気持ちを示す方法は、今は互いの距離を保つほかない、ということです。

不要不急の旅行や訪問(それが善意からのものであっても)は、感染を広げる可能性があるので、今はけっして行ってはなりません。

専門家が、「今は、祖父母とお孫さんたちは互いに接触するべきでない」と言うのには理由があるわけです。

皆さんが不要な接触を避けることで、病院で日々増え続ける患者さんたちの治療を行っているすべての方々が助かります。

そうすることが命を救うことになるのです。

多くの人々にとって難しいことかもしれませんし、誰も見捨てるわけにはいきません。

応援や励ましを必要とする人々の世話をすることも大事です。

家族として、社会として、私たちはお互いを助け合う別のやり方を見つけるのです。

今この時にも、このウイルスに立ち向かい、社会への影響に耐えるための建設的なアイデアがたくさん生まれてきています。

今この時にも、お孫さんたちは、おじいさんやおばあさんのために、ポッドキャスト(音声をダウンロードして聞くことができる音声ファイル)に録音をして、

「ひとりぼっちじゃないよ」と知ってもらおうとしています。

愛情や友情を示せる方法を私たちみんなが見つけ出さないといけません。

今は、スカイプ、電話、Eメールを使った交流が絶えず行われています。

昔ながらのやり方で手紙を書いても良いかもしれません。

こうした状況でも郵便の配達は行われています。

ご近所同士が助け合うという素晴らしい話も聞こえています。

自分では買い物に行けないお年寄りの手助けをしている人々もいます。

私たちにできることはまだたくさんあるはずです。

一つの共同社会として、私たちはお互いを見捨てないことを示すのです。

したがって、皆さんには当面の間設けられる規則に是非とも従って頂きたいと思います。

政府としては、調整可能な政策について、さらにまだ必要になるかもしれない今後の政策について、常に見直しをしていきます。

状況は展開しつつあります。

私たちは間違いなく、移りゆく状況からつねに学び、考え方を調整し、いつでも新しい措置を展開していきます。

その場合には、改めてその理由を説明いたします。

ですから、いかなる噂も信じることのないよう、お願いいたします。

信じて良いのは、公式な通達だけです。

そして、そうした通達は必ず多言語に翻訳します。

ここは民主国家です。

何かを強制されて行うのではなく、情報交換しながら積極的な参加を促すことで、国が繁栄しています。

これは歴史的な任務です。共に立ち向かうことによってのみ、やり遂げられるのです。

私たちはこの危機を乗り越えると、私は100%信じています。

ただ、どれだけの犠牲者が出るのでしょうか。

愛する人々をどれだけ失ってしまうのでしょうか。

その答えの大部分は、私たちの手中にあります。

今すぐにも、全員で断固たる行動を取ることができます。

現在の制限を受け入れて、お互いを支え合うことができます。

状況は深刻です。先も見えていません。

成否は、私たち一人一人がどれだけ自制心を持って規則を守れるかということにも大きくかかっています。

かつてこれまでに経験したことのない状況ではありますが、私たちが思いやりと理性を持って行動できるということを、

そしてそうすることで命を救えるということを、私たちは示さなくてはなりません。

そうできるかどうかは、誰ひとりの例外もなく、私たち一人一人次第なのです。

どうか皆さんご自身とそして大切な方々を大事にしてください。

ありがとうございました。』

とても、胸に迫る訴えかけです。

原稿など読んでいませんしね

2020/12/15pm5:11

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