はじめに
目次
第1章 納得しながら進める病院づくり
1 「参加型の共同設計」」で進めたい
・評価が分かれた待合のトップライト
・設計は多数の視点からの参加が必要
・「構想作り」をみんなで
・病院の将来像を話そう
・「構想作り」の成果と活用
・出された意見を大切に
・工事期間中も設計委員会で対応
・参加者が納得し、自信を持って
・参加型の手法で大切にしたいこと
・患者や地域住民の意見を大切に
2 施設づくりの流れと設計者の役割
・誰のために設計するのか
・施設づくりの流れ
・基本構想を練る
・建設委員会を作って
・わかりやすい説明
・基本設計では総意の結集を
・実施設計は細部まで丁寧に
・施工業者の選定は基準を明確に
・図面渡しと現場説明会
・見積もり結果と選定
・現場が始まって
・器具配置の確認は念入りに
・竣工検査
・引き渡し
・計画的なメンテナンスを開
・真の要求に応えるために
3 納得できる設計者選定
・建物の良否は設計の良品による
・基本構想の段階から設計者に相談
・設計者が戸惑う選定方式
・価格競争になじまない設計者の選定
・設計者が望む「設計者の選定基準と方式」
・「価格に因らない設計者選定方式」
第2章 豊かな医療環境を求めて
1.2 1世紀を望む療養環境
・21世紀の療養環境
・6床室から4床室へそして個室へ
・くつろげるティールーム
・プライバシーと療養環境
・家族への配慮
・ナース(スタッフ)ステーションのあり方
・職員トイレと喫煙室
2 癒しの場、生活の場としての病室へ
・多様な使われ方をする病室
・広さはどのくらい必要か
・幅が欲しい病室の扉
・プライバシーとペット間の間仕切り
・ベッドの高さに合わせて窓は低めに
・照明を工夫したい
・選択が難しい仕上げ材の種類
・テレビ・冷蔵庫のあり方
・ナースコール
3 病棟の水回りを考える
・1人浴槽、シャワー室の主流に
・脱衣室の作り
・お年寄りにとってかがむことがきつい
・浴室は安全を旨とすべし
・手すりとナースコール
・浴室のテーマ・課題は
・トイレの配置
・病棟トイレの作り
・身障者トイレの工夫
・入りやすい入り口の工夫
・トイレの手洗器、洗面器
・トイレの手すりと点滴かけとナースコール
・汚物処理室
・病室内のトイレ
・職員トイレ
・洗面所の作り
4 待たせない・安心できる外来へ
・外来に重点を置いた計画への変化
・IT化を含めた新しいシステムに
・外来全般をカバーするために
・医療事務の進化
・「待たせない」外来を目指して
・予約でスムーズな外来を
・安心感のある作り
・多様に使えるムンテラ室
・電光表示で不安を軽減
・患者さん用電話・授乳コーナー
・トイレやロッカーへの気配りを
・キャッシュレスへの要望強く
・在宅を支えるネットワークを
・院外処方箋の発行
・サテライト診療所の展開
・患者会・友の会
・各地の経験交流が望まれる
5 プライバシーを尊重する診察室へ
・患者さんと医療スタッフと物の流れ
・診察室の作り
・診察机・ 1つの工夫で快適に
・動線のあり方で患者さんの不安も解消
・処置室、点滴室のあり方
・問診室・ 4寝室のあり方
・内科以外の診察室の留意点
・夜間診療への対応
・外来職員の働きやすさを配慮して
6 患者にとって快適で魅力的な課題とは
・患者さんから見た病院
・待たされる患者さんの気持ち
・技術よりハートフルな対応を
・「癒し」の空間としての機能
・怪我をしない施設
・停電問題と非常発電設備の設置について
・清潔に保つ工夫
・迷わない病院を
・水・空気・音・熱・光が快適さの要素
7 サインと色彩を考える
・職員の親切で丁寧な案内が基本
・入り口近くの案内のあり方が決定的
・患者さんの気持ちと視線に立ったサイン
・見やすい位置と高さと形状と色
・障害者への配慮は十分に
・癒しの要素を持つ色彩
・落ち着かせる色
・アクセント色を適度に使う
・木質系の風合いは落ち着く
8 検査部門の要検討事項と最近の傾向
・プライバシーが守られる説明の場を
・生理機能検査室は患者が行くところ
・状況変化が著しい生化学検査室
・医療機器の発達が著しい内視鏡室、超音波検査室
・MRIとコンピュータ化著しい放射線科
9 患者をめぐる病院設備の変化
・「備えあれば憂いなし」
・強めたい感染対策
・患者を待たせない工夫とIT化
・待つことを苦痛にさせない工夫
・オーダリングシステムの検討
・高齢患者を受け入れるために
・ナースコールの変化
・環境問題と病院
第3章 これからの病院は「倒壊しない」「長持ちする」
1 「倒壊しない病院」を作る
・予測していなかった震災
・病院は倒壊してはならない
・ライフラインの確保
・水確保の重要性
・建物・設備の損傷で困惑
・病院施設の把握と予測対応
・地震災害対策
・災害対策と地域医療計画
・東京都の病院用災害時医療マニュアル例
2 耐震診断・免震構造とは
・地震被害と耐震設計の変遷
・耐震診断・耐震改修の努力義務
・耐震診断とは?
・進まない耐震診断と耐震改修
・病院の耐震設計
3 予防管理を大切に
・「思わぬ出費に!?・・・・」
・診たて上手な「ホームドクター」
・施設環境も医療サービスの1つ
・運転管理だけでは事故の元
・「ソフト」を改善する仕組み
・予防保全と事後保全
・外部委託業務の発注と管理
・点検整備結果は報告書に
・点検時には簡単な整備を
・見えないところで漏水が
・床下ピットも点検を
・屋上ドレンは定期清掃
・レントゲン機器工事で事故寸前
・設備の「ホームドクター」を
・病院に施設管理者を
第4章 高齢者の生活を支える医療施設作り
1 療養型病床軍
・96床ではキャパシティーが少なすぎる
・一人ひとりにケアプランを
・「寝たきり」から病棟のリーダーに
・食堂は狭くてどうにもならない
・緊急対応が可能なケアミックス
・手厚い介護を
・経済的にはかなりの持ち出し
・在宅介護支援センターが窓口に
・誰もが入れる病棟を
・地域を支える医療活動を
2 在宅介護を支えるネットワーク作り
・「おたっしゃクラブ調査」で地域要求をつかんで
・検討を深めた機能と配置
・2階はデイケアや集会にフル活用
・通所ケアの大切さを実感
・将来計画は原点に戻って
・在宅医療から生まれたケアセンター
・地域をつなぐケアセンター
・デイケアは生活の1部
・青森ヒバを使って住宅の雰囲気に
・1ヵ月の相談件数は200件
・ネットワークを広げていきたい
・公正な施工者選定でコストを抑えた
第5章 診療所・医院づくり
1 魅力的な医院づくりのために
・医療をめぐる変化をつかむ
・経営環境の厳しさ
・患者さんの意識変化をとらえる
・「心」への配慮
・頼りになる医院とは
・快適空間は医療の1部
・建物計画上の留意点
・複合化の問題
・医師の医療構想が要
・建主が本当の主役の建物作りとは
・パートナーとしての設計者
・完成後の維持・管理
・設計者の仕事の一例