利用者に喜ばれる建物づくり 建築について

連載7-1(7)出された意見を大切に

医院・病院を新築・増改築・改修しようとしている方に役立つ建物づくりの連載−7

利用者に喜ばれる医院・病院づくり 第1章 納得しながら進める医院・病院づくり

1.参加型の共同設計で進める設計手法−7

設計を進めていく中で出てきた意見の食い違い

「玄関に自動販売機があるのは印象が悪いので移動する」

「公衆電話をプライバシーを考慮してボックス型にする」

「銀行のキャッシュコーナーを設置する」

などの意見は、建設を待たずに現病院で実行されました。

設計を進めていく中で、職員同士の間や職員と利用者の間で意見の食い違いが出てきます。

「まとめ」では、ナースステーション(現在はサービスステーション)のカウンターは声をかけやすく、寄り付きやすくオープンにと要求されました。

が、看護師さんから意見を聞くと、申し送りの声が患者さんに聞こえてまずいと圧倒的に不評でした。

設計の最終場面まで紛糾しましたが、申し送りはナースステーションの隣のカンファレンス室で行うことにし、利用者の声を重視してオープンカウンターに決定しました。

また、大きな問題として、設計チームとしては総予算が限られている中でどこまでの意見・要求を取り上げるか悩みました。

設計を進めていく中で、各部門から要求される課題と「まとめ」の内容を全て実現することはとてもできません。

「まとめ」による「安心で快適」な患者環境の改善を重視し、職員が利用する既存建物の改修部分については相当な割り切りをせざるをえませんでした。

参加型の設計とは限られた予算をどう有効に活用するかも参加者と一緒に考えることだと思います。

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