昨日、3月1日のブログでも紹介した「3・1ビキニデー」で国連事務次長の挨拶がありました。
「被災67年2021年3 ・ 1ビキニデー集会」において
国連の軍縮担当上級代表が来賓挨拶されました。
その要旨を紹介します。
中満 泉(なかみつ いずみ)国連事務次長の挨拶
『皆様にこのメッセージをお届けすることができることを大変嬉しく思います。
皆様の核兵器のない世界の実現、被爆者の窮状に光をあて、
その証言を共有できる場を提供することへの絶え間ない情熱と献身に対し御礼申し上げます。
キャッスル作戦のブラボー実験
これほど、核軍拡競争が大惨事を招く危険性を明示した出来事はありません。
核兵器の壊滅的な、人的な、そして環境への影響と、
さらに大きな破壊力を持つ兵器を追求する愚かさを永遠に警告しています。
なぜ世界が検証可能で法的拘束力のある手段で、あらゆる種類の核実験を禁止し、
包括的核実験禁止条約の発効に向けて努力する必要があるのかを示す実例でもあります。
核兵器禁止条約には
核実験の犠牲者支援条項があり、核実験による被害を受けた当事者にとって歓迎すべき進展です。
この条約は、人間を中心とした核軍縮へのアプローチにとって大きな前進です。
今年発効したことは、核軍縮とその目標を多国間主義に基づいて追求する強い決意を表しています。
多くの国と市民団体の努力にもかかわらず、
核の脅威は依然として受け入れがたいほど高い水準にあります。
この増大する核のリスクを排除する唯一の方法は核兵器を廃絶することです。
核兵器国には核軍縮をリードする義務がある一方、すべての国にも核軍縮を追求する責任があります。
すべての国が平和な未来を築くために、世界の若者を含め市民社会の専門的知識と積極的な行動に支えられなければなりません。
第10回核兵器不拡散条約運用検討会議は、
核軍縮に向けた具体的な措置を講じるために、核兵器国と非核兵器国が対話をする最善の機会です。
この努力を国際社会全体が支持することを希望しています。
核兵器のない世界は実現可能です。
しかしそのためには決意と対話、協力する意思が必要です。
この目標を達成するために原水爆禁止日本協議会の皆様がこれからも努力を続けられることを期待しております。
力を合わせ、平和で安全な社会を実現できると信じております。』
中満 泉(なかみつ いずみ-敬称略 )経歴
1963年生まれ、東京都出身。フェリス女学院高等学校在学中より国連職員を志す。1987年早稲田大学法学部卒業。
1989年にアメリカ合衆国ジョージタウン大学外交大学院修士課程を修了し、修士(国際関係論)の学位を取得。
同年、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に入所。
日本の国際連合職員。一橋大学教授等を経て、
日本人女性初の国際連合事務次長として軍縮担当(UNODA)上級代表を務める。
日本人が事務次長につくのは9人目で、日本人女性では初めて。
2018年5月、フォーチュン誌発表の「世界の最も偉大なリーダー50人」に選ばれる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
著書:「危機の現場に立つ」講談社
中身紹介:NHKクローズアップ現代+に著者出演で話題の本! 死と隣り合わせの現場で不条理な現実と、どう闘ってきたのか。国連軍縮担当事務次長であり、二人の女の子の母親である中満泉さんの初の著書。その生々しい交渉現場から、不正義への憤りと国連で働く意義、子育てとの両立まで、国際協力の現場を目指す人に有意義なメッセ―ジが詰まった一冊!
<本文より抜粋>
・私の仕事に日常をお伝えすることによって、みなさんが将来どのような仕事をしたいのか考える一助になればと願っています。世界のなかの日本について考え、みなさん自身がどう世界と関わっていくのかを考えてもらえば、こんなにうれしいことはありません。
・国連の仕事では、人間の最も恐ろしく汚い罪深いところを見せつけられることもしばしばあります。世界の多くの場所で「平和」というものは苦労して作り出し大切に守らなくてはならないものであって、自然と存在するものではないのです。
・ボスニア内戦では、暴行やレイプが横行。 避難民をトラックで安全な場所に誘導していると、ボスニア軍兵士に銃口を向けられました。「避難民は戻りなさい」私は怒りで体が震えてました。
・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の入社試験の話です。「君ね、難民にいきなり刃物で脅されたらどうするかね?」「は?」私は質問の意味がわかりませんでした。「仕事の上でなにか予期しない状況に出くわしたらどう対応するのか、を聞きたいんだ。」これに似た状況が、初めての任地トルコのアンカラで、数カ月後に現実のものになったのでした。
・私が思い描く将来の日本は、平和を守りつなげていくと同時に、平和を作り出す努力に参加する国。紛争や迫害を逃れる難民たちをもっと受け入れるオープンな社会です。
<書店員さんからのコメント>平和を勝ちとり維持するために、私たちももっと行動をおこせるんじゃないかと素直に感じました。子どもにも大人にもたくさんの方に読んでほしいです。(ジュンク堂書店藤沢店 鈴木さん)本書はぜひとも十代~の学生さんたちに手にとって頂きたいです。著者の現場に立つ姿勢が冷静に語られている本だからです。(宮脇書店本店 藤村さん)世界を知ることは日本を知ること。今世界で起きている出来事は、決して他人事ではありません。(三省堂書店 内田さん)
出典:amazon
今日の新型コロナ感染状況
[2021/3/2 23時59分]国内新型コロナ新規感染者数:888人、国内総感染者数:435,016人、累計死亡:8,026人
累計死亡者数(3/1):①東京都1395人、②大阪府1119人、③神奈川県683人、④北海道679、⑤埼玉県572人、⑥兵庫県534人、愛知県522人、千葉456人
これを見ると、緊急事態宣言の出ている首都圏の4都県のこの1ヶ月の伸びは他から見ると急なままである。
累計感染者数(3/1):①東京都111,797人、②大阪府47,179人、③神奈川県44,950人、④埼玉県29,405人、⑤千葉県26,507人、⑥愛知県25,922人、北海道19,122人、兵庫県17,989人
国内重症者436人(3/1日)、434人(28日)前日比+2人、PCR検査数9,536件/日(2/28)、死者数51人(3/1)前日比+21人
PCR検査数の発表が2/25から3日ぶりに出たら1万件にも達していませんでした。
昨日の新型コロナ感染状況
[2021/3/1 23時59分]国内新型コロナ新規感染者数:698人、国内総感染者数:434,129人、累計死亡:7961人
上記グラフ、図は札幌医大コロナデータとしてホームページから、数値はNHK報道資料より転載させていただきました。感謝申し上げます。