- 2021年1月29日 文化放送:大竹まことゴールデンラジオ「大竹紳士交遊録」
- 「なるほど、スーパースプレッダーをあぶり出すためにPCR検査をするのかー?
- 要するにPCR検査というのはウィルスが出てる人を捕まえる検査な訳です。
- ですから感染拡大の阻止には非常に大事な訳です。
- 「凄く理解しやすくお話ししてくれて、有り難いです。この話はたくさんの人が聞いて共有できてたらいいのに。
- エピセンター(震源地)っていうのは1人の人と言うよりも、ある地域なり、ある職種なりのところで溜まってしまっていて、
- そこで進化してしまうという、変異してしまうというのを心配しています。
- そういうところをPCR検査でしっかり見極めていくって言うことが凄く大事です。
- 新規の感染者が人口あたり多いのは、新宿区、港区、渋谷区の3区です。
- 陽性率が31%とか。行政検査でも27%超えてるとか。
- だから検査数を減らして、こう見せかけ上、少なくしちゃえばいいって言う格好でやると、どんどん死者が増えちゃう。
- 検査で発見された人分の死亡率っていうのが、もう北海道とか大阪がとんでもないことになっちゃっている。
- 検査を隠した所が、死亡者が増えちゃった。
- それではここから「大竹紳士交遊録」の本番
- ウィルスの性質について
- どうしたら解決するのか
- 先ず、緊急事態宣言というのは、ほんとに出口があるのかがよくわからない。
- すごい感染力のある、こういう変異ウィルスが見つかっちゃってる訳じゃない。
- これはどうやって防ぐかというのを正確に、科学的な見地に従って、「あーこうしたら治るんだなぁ」みたいなことを知りたいなと
- 対策として、いろんな次の波を引き起こすウィルスを入れないって言う、発生させないって言う事はまず第一の基本になります。
- 1番最初に必要なのは、やっぱり入国検疫の強化です。
- ニュージーランドとか台湾のように入国検疫をしっかりやってるところは新しい波がほとんど起きていない。
- 今はやっぱり入国検疫をとにかく14日間しっかりとって、新しい変異を入れないと言うことを絶えず徹底するという事ですね。
- これは穴を作らないということが非常に大事だと思います。
- 次にもっと色んな変異の波を生み出す可能性っていうのは、どうか
- 1つはやっぱりあの東京のある地区と大阪のある地区だ(感染で死者が多いところ)
- 大都市の繁華街のあるような所での感染者の集積しているところ。
- そうすると先ず最初に必要なのは、やっぱり東京と大阪です
- 強制的ではなくてもいいから、ある地域全体をやっていくて言う事で、この震源地を抑えていく。
- それが東京と大阪だと思います。
- 出てないところは全然出ていない。だから、新宿の中でも、これは非常に、まだら状です。
- 地域全体の検査と言うのをもうやるべきだ
- きちんと行政なり政治が決断を持って、
- GotoTravelにお金を使うよりは、住民全体の検査にお金を使うみたいな思い切った判断がいる
- 室井「ここが問題なんだよ。だけど、今の政府が、本当に専門家の意見を、きちんと聞けるかどうかというのが」
- 自治体によっては死亡率が凄く高いところがある。
- 新宿なんかでは区の議論でも、凄く大きいのは検査やって陽性者が出たら非常に困る事が多いから、いたずらに検査をやってはいけない
- 大竹「はあーー!?」
- 例えば、大阪は、この間、圧倒的に死者の数が多いんですよ
- 死者の数が増えていたら、何かその裏には深刻な問題があるはずだと言うのが見えてきます。
- 死者の数が今非常に多い所というのがどこか、死者が増加しているのがどこかって言うことを、緻密に見ていかないといけない。
- 児玉「ワクチンについては、今回はmRNAワクチン。これは全く私たちも初めて経験する新しいタイプのワクチンが出てきました。
- それをやっぱり変異を増やさないようにするには、世界で協調して、世界中の変異を混ぜない、交流させないっていうのがとっても大事
- だから国を超える移動と言うのがもの凄くウィルスを変異させる事になるから、駄目です。
- mRNAワクチンついて
- 金子勝氏
- 今日の新型コロナ感染状況
- 今日は何の日か。
2021年1月29日 文化放送:大竹まことゴールデンラジオ「大竹紳士交遊録」
「大竹のメインディッシュ」に続いて金子勝氏、児玉龍彦氏登場
この「大竹紳士交遊録」の前に、「大竹メインディッシュ」で児玉さんが宣った内容は、昨日のブログに掲載しています。
さて番組へのtwitterより「スペンサーさん」
「なるほど、スーパースプレッダーをあぶり出すためにPCR検査をするのかー?
イメージしてた物とちょっと違ったなー」
アナ「スーパースプレッダーをあぶり出して見つけて、隔離してって言うことを繰り返していけば収束に向かうことができると言う風に考えて良いんですか?」
児玉「スーパーでなくてもスプレッダーであれば、
要するにPCR検査というのはウィルスが出てる人を捕まえる検査な訳です。
ですから感染拡大の阻止には非常に大事な訳です。
大竹「そのスーパースプレッダーというのも分かるんですね?」
児玉「はい、今は、PCR検査はもう陽性・陰性ではなしに、定量的にキチンとやる
それで大体、もうCP値というのがあるんですが、37位までに抑えると言う精密な検査に変えないといけない。
これは抗体検査も最初はスティックでやるみたいな物があって、我々はそれじゃ駄目で、定量的な検査にしなさいとやって来て
その結果、昨日、東京都でも大規模な定量検査が出てますけれども、
最初はスティックでいろんな数値があって、こんなにいっぱいかかってるとか、
集団免疫がすぐできるとか言ってたけど、みんな違ったみたいな事があります。
アナ「番組へのtwitterより「フタノワさん」を紹介します。
「凄く理解しやすくお話ししてくれて、有り難いです。この話はたくさんの人が聞いて共有できてたらいいのに。
聞きたくない人もいるのかわからないけど」
アナ「先程、スーパースプレッダーをPCR検査であぶり出すことが非常に重要だと、無症状の方でもそういう方がいる言う話でしたけど、
もう一つ、幹ウィルスといったものをちゃんと叩くと、枝葉に広がっていかずにって言うことも重要だというお話しでしたね。」
児玉「あのスプリッターとかウィルスが変異して行っちゃう人が、1人の人の中でずっと変異していく場合もありますし、
ある集団の中で変異が溜まってちゃう場合もあります。
エピセンター(震源地)っていうのは1人の人と言うよりも、ある地域なり、ある職種なりのところで溜まってしまっていて、
そこで進化してしまうという、変異してしまうというのを心配しています。
そういうところをPCR検査でしっかり見極めていくって言うことが凄く大事です。
アナ「今、エピセンター(震源地)と言われる所が幹ウィルスがある所と考えていいんでしょうか」
児玉「はい、今、東京で見ると、この間、ずーーっと、
新規の感染者が人口あたり多いのは、新宿区、港区、渋谷区の3区です。
じゃあこの3つの区の中のどこに、どの程度の人が、ほんとにかかってるかって見たいんですが、
新宿区なんかは1月に入ってから、検査数はどんどん減らしちゃってます。
金子「1月10日までのデータを、ようやく見つけると、
陽性率が31%とか。行政検査でも27%超えてるとか。
大竹「そうなんですか?」
児玉「前にも申し上げましたが、抗体検査で見た「罹っている人」の中でPCR検査で陽性となっている数ってのも半分も行ってない。
そうすると、もう半分以上の人が、検査にも引っかかってない
だから検査数を減らして、こう見せかけ上、少なくしちゃえばいいって言う格好でやると、どんどん死者が増えちゃう。
検査で発見された人分の死亡率っていうのが、もう北海道とか大阪がとんでもないことになっちゃっている。
逆に私が関わっているかかってる世田谷区なんかは、東京の標準の半分ぐらい、
だから検査はいっぱいやれば発見される人が増えて結構感染してるように見えるじゃないですか。
ところが起こっている現象は逆でして、
検査を隠した所が、死亡者が増えちゃった。
アナ「エピセンターと言われる新宿区とか港区とかそういったところで集中的にPCR検査をして、スプレッダーを見つければ幹ウィルスを潰すことができる。」
児玉「震源地を潰していくことが、幹ウィルスを減らしていくと言うことに1番有効。
というのは、幹ウィルスはどちらかというと、増え方も遅いし、症状が出にくいようなモノが多いという風に考えられている。
それではここから「大竹紳士交遊録」の本番
はい、この時間も金子勝さんと中学からの同級生だと言う東京大学先端科学技術研究センター名誉教授の児玉龍彦さんにもお付き合いいただきます。
よろしくお願いします。
金子「はい、今日はね、
ウィルスの性質について
児玉さんが、割とテレビやなんかで聞いたことないことをしゃべってくれたじゃないですか。
なるほどと思う部分じゃないですか。
もう1つ、残ってる僕の時間では、
どうしたら解決するのか
をしゃべって貰いたいです。
その時に、
先ず、緊急事態宣言というのは、ほんとに出口があるのかがよくわからない。
2月7日にどうも延長するんじゃないかと言うようなことが出てくるんだけど、
なんかいろんな数値が出てくるけど決定的じゃない。
児玉さんの説明によれば波をうつ訳じゃないですか、このウィルスが。
波をうつとすれば、数値がある程度?相当低くならない限り、又、もう1波来るんじゃ無いの?と言うのが有るでしょう。
それから、どうも変異が入ると、感染がひどくなると。
オリンピックがらみでもあるけど、空港検疫、緩めてしまったおかげで、変異型が50人も。
で、静岡・東京。昨日、埼玉でイギリス型。
すごい感染力のある、こういう変異ウィルスが見つかっちゃってる訳じゃない。
じゃ、これどうするのーみたいな、どうしたら良くなるのかっていうことが見えないと。
なんか、アバウトにもう数がある程度減ったから止めましょうねってしたら、又、同じ間違いになっちゃうでしょう?
これはどうやって防ぐかというのを正確に、科学的な見地に従って、「あーこうしたら治るんだなぁ」みたいなことを知りたいなと
ずっと僕は思っているんですよ。
大竹「そうですね、1波、2波、今3波。これ当然収まってくるだろうと想定するけれど、その後にまた第4波が来る?可能性がある?ワクチンが間に合わなければね。」
今、金子さんが言ったことにお答えいただけますか。
児玉「はい、結局、
対策として、いろんな次の波を引き起こすウィルスを入れないって言う、発生させないって言う事はまず第一の基本になります。
1番最初に必要なのは、やっぱり入国検疫の強化です。
これは、例えば、ロンドンからホーチミンに行く飛行機の中で、16人くらい感染しただとか。
5つの国から集まった人が、ドバイからニュージーランドへ行く途中で何人も完成しただとか
機内感染が現実に起こっているって言うことを分かっています。
そうすると、機内で感染が起こるって言うことを前提に入国検疫せざるを得ない。
そうしないと、今、英国型よりもっと怖いって言われてるブラジル型とか南ア型とか、そういうのも日本でいっぱい見つかっちゃってます。
ですから、日本に着いたらば、14日間はきちんと隔離できる所で隔離して、そして、複数回PCRでみないと入国検疫が出来ない。
逆に言うと、
ニュージーランドとか台湾のように入国検疫をしっかりやってるところは新しい波がほとんど起きていない。
そういう違いがあります。これが1番目の対策として非常に大事だと思います。」
金子「これは、IOCのバッハ会長が11月に来る時に、検疫を緩めてしまった。
これは東京オリンピックを1回、頭の中で棚上げにしないと、空港検疫の強化って出来ないんじゃ無いですか?どうですか?」
児玉「やっぱり、非常にスポーツ選手の中での観戦もやっぱり多く、いろんな大会行っても、現地で隔離に、錦織選手もそうでしたけど、隔離になっている方も多いですよね。
今はやっぱり入国検疫をとにかく14日間しっかりとって、新しい変異を入れないと言うことを絶えず徹底するという事ですね。
毎回、これですね、ビジネスはどうこうとか、在外研修生がどうとか、穴を作ろういうのが起こってきますが
これは穴を作らないということが非常に大事だと思います。
金子「最優先だと」
大竹「でもね、研修生とか日本の本当は働き手の意味合いなんだけども、そういうところはもうちょっと早くしてくれないか見たいな意見も外側から来てるんだろうね、多分」
金子「そのくせ、首切ったりするんだから滅茶苦茶だよね」
児玉「対策として、それに次いで、
次にもっと色んな変異の波を生み出す可能性っていうのは、どうか
これは間違いなく、日本国内にできてしまっている感染がずっと湧き出してきているエピセンターと言うことになります。
それで、感染で死者が多いところって言うのを見ると、二通り有りまして、
1つはやっぱりあの東京のある地区と大阪のある地区だ(感染で死者が多いところ)
と、思っているんですが
大都市の繁華街のあるような所での感染者の集積しているところ。
それから、例えば、北海道やなにかで起こるような観光地に見られるような所っていうのはエピセンター化してない場合も多いんですね。
そうすると観光での流入や何かを防いで、病院とか介護施設をきちっとやっていけば、抑えられる可能性が強い。
そうすると先ず最初に必要なのは、やっぱり東京と大阪です
この特に東京の場合は区別で感染者数がわかってますから
この感染者の増加の多い、やっぱり新宿、港、渋谷の3区で、これ希望者全員でいいんですが、地域を割ってキチンとやっていく。
【筆者註:23区別感染者数順位
①世田谷区7,536人、②新宿区6,185人、③大田区、④足立区、⑤練馬区、⑥杉並区、⑦江戸川区、⑧板橋区、⑨港区3,576人、⑬渋谷区3,014人
人口の多い区ほど感染者数は当然多くなっている。では、人口十万人当たりの感染者数を比べるとどうなるか
①新宿区1,774.99、②港区1,373.38、③渋谷区1,312.31、④中野区1,038.38、⑤中央区1,028.15、⑥目黒区1,016.43、世田谷区は821.37で⑩です。】
僕ら、今までいろんなとこでPCRをやってきまして、数百人やると、スプレッダーやるというと、日本の場合は、地元で言うと6割、7割来てくれます。
そうすると例えば、500人やれば、もう必ずスプレッダーのいる所では、引っかかる人がいるから、
引っかかった人のいた所はさらに細かく見ていくようなのは、皆、同意してくれます。
強制的ではなくてもいいから、ある地域全体をやっていくて言う事で、この震源地を抑えていく。
それが東京と大阪だと思います。
室井「去年から思っていました。私、新宿に住んでるんですけど、新宿が爆発的に増えてるって言われた時に、
なんで、例えば区だけ、ちゃんと熱出た人だけでなく、調べるっていうことがあったら、分かることもうんとあるのにって」
児玉「1つは、これを全員調べるっていうと強制的にやるっていう風にすぐ置き換えちゃうんだけど、日本の場合、そんな必要ないと思っています。
それで、もう1つは、新宿でも、私も新宿でいろんな所頼まれて、劇団とか障害者の施設とかPCR検査に入ったりしてますが、そういう所でも
出てないところは全然出ていない。だから、新宿の中でも、これは非常に、まだら状です。
ただ、新宿である時期に見られたのは、わあーっと、12月初めに飲食店やなんかに多いんじゃないかと。
それから、12月の中旬位は、保育園が多いんじゃないかと言う、1つの大きなトレンドはやっぱり震源地があると生まれてしまう。」
室井「でもそこを幅広くやってたら、何で広がっているのとか、そういうことが分かるんですよねー」
児玉「その結果として1番分かってくるのは、障害者の施設だとか介護施設だとか、病院に広がるのここいら辺が危ないっていうのが分かると
そういう所をものすごく徹底的にやっていくことができるようになりますから
地域全体の検査と言うのをもうやるべきだ
それで先程から申し上げてますが、日本にはそういう能力を持っている・・だって、そのヨーロッパで大規模検査やってるロボットなんかは日本の機械ですし、
もう一寸信じられないような事が起きている。」
大竹「なんで日本で使えないんだ。なんで外国で使っているんだろうと思いますよね。」
児玉「ですから、ここは、
きちんと行政なり政治が決断を持って、
GotoTravelにお金を使うよりは、住民全体の検査にお金を使うみたいな思い切った判断がいる
と思っています。」
アナ「その方が、早く経済の回復に実は近道だったりするって言うこともありますよね。」
室井「ここが問題なんだよ。だけど、今の政府が、本当に専門家の意見を、きちんと聞けるかどうかというのが」
大竹「そうだね。そこは行政も含めた問題だからね。」
金子「専門家のいうことを聞かないと言うのも有るんだけど、ちょっと話変わって
自治体によっては死亡率が凄く高いところがある。
みんな検査しないし、データ隠しちゃうじゃないですか。
大阪はどうなの?大阪は死亡率、断トツだけど、どこがエピセンターなのか良く分からない感じなんだけれど。」
アナ「それは検査数が足りないからですか?」
児玉「いや、そうじゃなくて、データの発表の仕方が、東京の場合だと、23区でそれなりに追えるんですが、
大阪の場合、大阪市というのが有って、そこのデータが殆ど見える化されてこない。そういう問題があります。
それともう一つの問題は、感染の陽性者数というのが当てにならない。
新宿なんかでは区の議論でも、凄く大きいのは検査やって陽性者が出たら非常に困る事が多いから、いたずらに検査をやってはいけない
って言う議論が繰り返し出てきちゃいます。
大竹「はあーー!?」
児玉「もう1つは、非常に大事なのは、今日もあの先ほど東京で死者の数が何人てありましたね。」
アナ「感染者の数、800人ちょっとですね」
児玉「だけど東京で1月の死者の数は多分、第1波を越えてもうすごく多くなっちゃっている」
アナ「そうですね、昨日の時点で東京は最多でした。国内全体も最多でした。」
児玉「だけど、220人ぐらいの死者になってんじゃないかと。」
アナ「1日20人でしたね、昨日、東京は」
児玉「
例えば、大阪は、この間、圧倒的に死者の数が多いんですよ
ところがニュースで見ると、大阪はこういうことやって、ああいうことやったっていう事が、非常に沢山ニュースで流れてきます。
そうすると実は感染者数の上面の方、見てても分からないで、ほんとに深刻なのは、死者の数を見ていくと言うこと。
これは当たり前ですよね、政治は結果が基ですから。如何に旨いことを言っても、
死者の数が増えていたら、何かその裏には深刻な問題があるはずだと言うのが見えてきます。
そういう意味で
死者の数が今非常に多い所というのがどこか、死者が増加しているのがどこかって言うことを、緻密に見ていかないといけない。
【筆者註:都道府県別死者数順位ー札幌医大コロナデータを参考にしました。2021/2/2 現在
①大阪府946人、②東京都917人、③北海道608人、④神奈川県481人、⑤兵庫県413人、⑥愛知県405人、⑦埼玉県365人、⑧千葉県268人、⑫沖縄県92人
では、人口100万人あたりの死者数を比べるとどうなるか
①北海道115.8、②大阪府107.4、③兵庫県75.6、④東京都65.9、⑤沖縄県63.3、⑥愛知県53.6、⑦神奈川県52.3、⑧石川県51.0、⑨埼玉県49.7】
アナ「リスナーからワクチンについての児玉先生の見解を知りたいと言うのが来ています」
児玉「ワクチンについては、今回はmRNAワクチン。これは全く私たちも初めて経験する新しいタイプのワクチンが出てきました。
このmRNAワクチンというのは、今までのDNAとかウィルスを入れるやつじゃなくて、RNAを打ち込むって言う新しいやつで
中南米で使ったジカ熱の時に開発されて良い結果じゃないかと言われてきたやつを、そのまま持ってきた。これが非常に良い結果が出てる。」
室井「それはファイザーとか言う奴?」
児玉「あのファイザーというのはドイツのビヨンテックという会社が作っている。
それからもう1個、モデルナという、何れもベンチャー企業が作った全く新しい技術です。
これはいいんですが、非常にもう一つの心配は、ワクチンができるとこれが変異していくと、これがワクチンに効きにくくなりやすい。
それでmRNAワクチンは、そこも又、割とやりやすくて、変異したら、またそれに見合ったRNAを配列を合成して変えればいい、と言うので対応しやすい可能性はあります。
ただ、そうは言っても変異が進んじゃうと、ワクチンに効きにくい変異がどんどん増えてきますので、
それをやっぱり変異を増やさないようにするには、世界で協調して、世界中の変異を混ぜない、交流させないっていうのがとっても大事
大竹「今、1番強い1.7倍ですか強毒性のウィルス、イギリス型が来てるって言う。これはどうすれば良いですか?」
児玉「これはイギリス型に限らず、ウィルスが、今までの免疫反応を、逃れるという性質をどんどん強いように進化していきますから
大竹「ウィルスが獲得しているという?」
児玉「そう、獲得して、そういう方向に変異します。
ですからそれを混ぜないようにするって、世界で協調して。
変異の種類がどんどん増えていくとワクチン効きにくいのがどんどん増えちゃって、この今の世界の変異のウィルスを混ぜないと言うことが、
世界で強調してやんないとまずい
アナ「人の出入りも移動も警戒するとか」
大竹「混ぜないというのは、水際作戦とか・・・」
だから国を超える移動と言うのがもの凄くウィルスを変異させる事になるから、駄目です。
大竹「移動が駄目!」
児玉「やっぱり、ヨーロッパやアメリカは難しいのはそこが中々出来にくいからです。」
時間が来てしまいました。今日は本当に有り難うございました。
mRNAワクチンついて
このmRNAワクチンの新しい点、出しているBioNTech (ファイザー) 社とModerna社の製品の違い、考えられる問題点について
ウイルスのワクチンには弱毒化ウイルスを用いた生ワクチンと、不活性化ワクチンの2つがある。
生ワクチンの場合、毒性が低いだけで実際のウイルス感染は成立している。したがって中和抗体の産生 (液性免疫) と細胞傷害性T細胞の活性化 (細胞性免疫) の2つが生じる。つまり、ウイルス感染自体を抑制できる強力な免疫が誘導される。生ワクチンは強力な方法だが、弱毒化ウイルス株の樹立には長い時間を必要とする。また、病原性復帰という視点から考えると、今回のようなウイルスではこの方法は使うことができない。
不活性化ワクチンは、インフルエンザなどで古くから用いられている。この場合、ウイルス粒子は感染できないので異物として認識され、抗原提示細胞 (マクロファージや樹状細胞) へ運ばれる。すると、液性免疫しか誘導されない。ウイルス感染の多くは粘膜局所で生じる。ワクチンによって液性免疫のうちIgGしか産生誘導できないと、粘液に邪魔されて抗体がウイルスと結合できないので、感染を抑制できない。
新型コロナウイルスでは、孵化鶏卵を使ったウイルス産生がうまくいかない。したがって、細胞培養を使った不活性化ワクチンの作成か、別のアプローチが必要となる。Vero細胞を用いたワクチンの作製は古典的に行われているが、そのためには適切なワクチン株の選択が重要である。だが、ウイルス感染の大流行ではそのような時間はなかった。また短時間に大量にワクチンを作るのもこの方法では困難である。このため今回着目されたのが、mRNAワクチンだった。
mRNAは極めて壊れやすい。mRNAワクチンはユニークなアイデアだが、実用化には多くのブレイクスルーが必要とされた。以下専門的すぎるので略
mRNAワクチンは擬似的なウイルス感染を体内で生じさせ、細胞性免疫、液性免疫の両方を活性化する技術です。もちろん、全てのウイルスタンパク質が発現している生ワクチンと比べると免疫効果は弱いが、不活性化ワクチンよりはかなり強いことになる。さらに、変異ウイルスが出た場合も塩基配列を変えるだけだから、迅速な対応が可能となる。
BioNTech社のワクチン (BNT162b2: Tozinameran) の場合、Cap1は改良型になっている。中和抗体が産生されやすいようになっている。RNAの安定化と翻訳効率の増加が行われる。このワクチンの保存は-80度となっている。全長は4,284塩基にもなる、長大なmRNAである。
Moderna 社のワクチン (mRNA-1273) の場合、詳しい情報がまだ出ていない。おそらく製剤的な工夫がなされていると思われるが、このRNAがなぜ、-20度で保存可能になったのかは、詳細がわからない。
この2つのワクチンがなぜこれほどの速度で開発できたのか疑問に思う人は多いと思う。ワクチン開発には、最適なウイルス株の選定や、重要な抗原部位の同定、副作用への対応など一般的には5〜10年の歳月を必要とする。最近世界的に自然破壊が進んでおり、この状況が続けば、動物からの新たなコロナウイルスの感染が生じるのではないか?という疑問がウイルス研究者の間に強くあり、細々と研究が続けられてきた。また、mRNAワクチンも癌治療の新たなワクチンとして研究が続けられてきた。もちろん遺伝子解析技術が、大きく進展していたというのも大きい。mRNAワクチンの研究のみならず、複数の基礎研究が十分成熟化したところに、重要な課題が出てきたというわけである。もちろん、新型コロナウイルスの問題について世界中の研究者、企業が協力したのは言うまでもない。また武漢の医療関係者たちが、命をかけて研究を行ったというのは最大の貢献かもしれない。実際、多くの医療関係者、科学者が命を落としている。
紹介が長くなりましたので、「考えられる問題点」は、別の機会にします。詳しくはリンクを張っておきましたのでRNA Japanで閲覧下さい。
以上、日本RNA学会のホームページ RNAJapanより、飯笹 久氏(島根大学学術研究院医学・看護学系)の投稿を抜粋させていただいた事に感謝申し上げます。
金子勝氏
慶応義塾大学経済学部名誉教授。
立教大学特任教授
東京大学名誉教授の児玉龍彦氏とは中学・高校時代(東京教育大学附属駒場中学校・高等学校)の同級生で、共著もある。68歳
略歴
- 1952年(昭和27年):東京都生まれ。
- 東京教育大学附属駒場中学校・高等学校を卒業して、東京大学経済学部に入学。
- 1975年(昭和52年):東京大学経済学部卒業
- :東京大学大学院経済学研究科中退
- 1980年(昭和55年):東京大学社会科学研究所助手
- :茨城大学人文学部講師
- :法政大学経済学部助教授
- :法政大学経済学部教授
- 2000年(平成12年) :慶應義塾大学経済学部教授
- 2018年(平成30年)4月:慶應義塾大学 名誉教授、立教大学大学院特任教授
- 著書
- 中略(著書多数)
- 『2050年のわたしから 本当にリアルな日本の未来』(2005年、講談社)
- 『戦後の終わり』(2006年、筑摩書房)
- 『金子勝の仕事道! 人生を獲得する職業人』(2006年、岩波書店)
- 『閉塞経済 金融資本主義のゆくえ』(2008年、ちくま新書)
- 『格差・貧困社会における市民の権利擁護 公人の友社』2009 福島大学ブックレット『21世紀の市民講座』
- 『新・反グローバリズム 金融資本主義を超えて』2010 岩波現代文庫
- 『「脱原発」成長論 新しい産業革命へ』筑摩書房 2011
- 『原発は不良債権である』岩波ブックレット 2012
- 『原発は火力より高い』岩波ブックレット 2013
- 『資本主義の克服 「共有論」で社会を変える』集英社新書 2015共著[編集]
共著
- 多数につき略
- 『ポスト新自由主義 民主主義の地平を広げる』(2009年、七つ森書館)共著:山口二郎、片山善博、柄谷行人、上野千鶴子、高橋伸彰
- 湯浅誠が語る「現代の貧困」 湯浅誠共著 大高研道, 高端正幸編 新泉社 2009.6 シリーズ時代を考える
- グローバル資本主義と日本の選択 富と貧困の拡大のなかで 橘木俊詔,武者陵司共著 2010.3 岩波ブックレット
- 新興衰退国ニッポン 児玉龍彦共著 講談社 2010.6 現代プレミアブック
- 日本再生の国家戦略を急げ! 民主党政権への緊急提言 武本俊彦共著 小学館 2010.2
- "経済"を審問する 人間社会は"経済的"なのか? 西谷修,アラン・カイエ共著 せりか書房 2011.5
- 儲かる農業論エネルギー兼業農家のすすめ 武本俊彦共著 集英社 2014.10.17
今日の新型コロナ感染状況
[2021/2/2 23時59分]国内新型コロナ新規感染者数:2,324人、国内総感染者数:394,799人、累計死亡:5,965人
東京都:556人、神奈川187人、埼玉247人、千葉192人、
そして国内重症者937人(2日)、975人(1日)前日比-38人、PCR検査数18,003件/日(31日)、死者数119人(2/2)
都道府県別人口100万人当たりの死者数:①北海道115.6、②大阪105.6、③兵庫県73.5、④東京都64.2、⑤沖縄県61.9
北海道と大阪が断トツですね。
大阪は都構想というしょうもない選挙にのめりこんだ挙げ句がこの結果。知事と市長の暴走の結果。
北海道と沖縄は観光のGotoTravelの犠牲かね〜、
昨日の新型コロナ感染状況
[2021/2/1 23時59分]国内新型コロナ新規感染者数:1,792人、国内総感染者数:392,475人、累計死亡:5,846人
話は変わって
今日は何の日か。
節分の日
立春の前日ということで、2021年は2月2日になりましたね。
1897年(明治30年ー婆ちゃんの生まれた年!)以来124年ぶりに2月2日。
来年以降は、2月3日に戻るが、2025年には又,2月2日になり、その後も、2日になったり3日になったりする。